「あ、タイトル…」壮大な伏線回収茶番劇斎藤ニコ「顔が可愛ければそれで勝ちっバカとメイドの勇者制度攻略法」

こんにちは。お掃除って楽しいですよね。お部屋が綺麗に片付くと達成感が得られてとても満足します。さて、ノベルの劇的な伏線回収もまた言いようのない達成感があります。伏線とはある意味秘薬のようなもので内容がどんなにお粗末なものであっても、滑っていても見事な伏線回収をされると読後感は爽快で言いようもない達成感を覚えるものです。
さて、今回ご紹介するのはそんな壮大な「茶番」伏線回収劇が行われるスニーカー大賞特別賞を受賞した不条理学園ドタバタギャグコメディである斎藤ニコ「顔が可愛ければそれで勝ちっバカとメイドの勇者制度攻略法」です。ライトノベルの異世界転生ものに代表されるようなメアリースー的お約束の世界を逆手にとって繰り広げられるこのノベルをキャラクター紹介とメアリースー世界観②ライトノベルにおける言葉遊びの重用性から考察していきますくれぐれもネタバレを含みますご了承ください

清々しいほどのご都合主義はむしろ定番を逆手にとった世界観

あらすじ
主人公国立大里が豪華な設備と自由な校風そして何でも願いが叶うとされる謎の勇者制度を持つ姫八学園に入学するところから物語は始まります。
大里は築118年にもなる超オンボロ男子寮を改善し大里自らが「おしり神」と名付けるほどのお尻の持ち主である女子寮メイドの東條風香さん(巨乳美少女)を救うため勇者制度を使って学園の上層部に立ち向かいます。
あらすじだけで頭が痛くなってくるようなドタバタギャグコメディですね。
このように極めてご都合主義的な世界観が光っているのですが、 実はこのノベルはそれで終わりません。何と言ってもこのノベルは全てのキャラクターに奇人変人ありとあらゆる要素を詰め込みすぎることで一般的なギャルゲーなどよりさらに一層の不条理さを際立たせています。

国立大里
顔が可愛ければそれで勝ちっ!!の主人公は高校1年生の平凡な男子国立大理。

南連
大里には日本人なのになぜか金髪碧眼の美少女南蓮という幼馴染がいます。毎朝大里を起こしに来ては一方的な婚姻届けまで持ち込んでくるほどにこの金髪碧眼の超美少女は何故か平凡な代理をこよなく愛しています。
東條風香
そんな大里が想いを寄せるのは、夜は学生、昼は女子寮のメイドをしている。巨乳美少女東條風香さんです。東條さんは登場シーンから大里におしり神と呼ばれるほどの美しいお尻を披露しサービス満点。
西園寺撫子
さらにサービスの良いことに白雪コンビの片割れとして有名な2年生のお嬢様西園寺撫子は大里の匂いがベッド仲間のぬいぐるみうさじろうと同じであることから、代理に会うたびにその豊満な胸に代理を抱き寄せます。ちなみに撫子さんは1日13時間の睡眠によって抜群のプロポーションを保っているそう。
小野寺りんご
白雪コンビの片割れである小野寺りんごは、これまた何故か誰のことを気に入っています。
国立橘
代理の姉である国立橘は、世界の国立として名を馳せる天才美少女で数々の功績を持つ本物の天才だが、弟を溺愛する余り姫8学園の保健医として赴任してきました。本人曰く、全ての発明は弟の監視のためというほどのブラコンぶりを発揮りおねショタ属性にも対応。
このノベルのキャラクターはこれでは終わりません。
熊谷金太
大里の友人筋肉バカの熊谷金太。 筋肉ゴリラとも呼ばれており、菜食主義の坊主の家に生まれるも、肉が好きすぎて脱走をしたという出自も馬鹿な男。
乱麻写模
自称一般人の高校生忍者。見た目は完全に忍者なのに本人はかたくなに否定しています。
北狼猪助
銃刀法違反を無視できる剣客一族に生まれた猪助は一見すると美少女にしか見えない美しい容姿と声変わり前のハイトーンボイスを持っており、女子顔負けのその可愛さで代理を悩ませる。女装男子です。

そして学園の経営者である校長たち

↓ここでキャラクターが紹介されいます。

↓こちらで試し読みもできます。

ここからネタバレを含みます。

勇者制度に団結して挑むが勝者は…

さて、大里と濃いキャラクターたちはこれまたキャラの濃い学園上層部と壮大な運動会のような波乱万丈の争いを繰り広げます。序盤から終盤にかけて大里はおしり神と呼ばれる登場風香さんに首ったけでその他美少女たちには取り巻きとして展開します。女装子まで登場し読者はこのご都合主義的世界でハーレムの主役である大里の心情を追って物語を読み進めてしまう、これこそが作者の敷いた伏線です。

姫八学園との波乱万丈なバトルを経て上層部が出した勝敗決定は
学校の運営側という純客観的な俯瞰的目線から見て南蓮の顔が可愛いから南が勝利者という最後の最後に「タイトルそのものを伏線回収します

ライトノベルと言葉遊びの重要性

這いよれニャル子さんのニャルラトホテプの「あなたの隣に這い寄る混沌ニャルラトホテプです」という秀逸な自己紹介のように、言葉遊びや磨かれたセンスによって高次元へと昇華されたキャラクターとの出逢いはそれだけで楽しいものです。

林檎
「女に浮かれるだけのコンチキショウ大ちゃんなんてファッキンですわ!」

写摸
「拙者は忍者ではないでござる」

学園長
「顔が可愛ければ勝ちっ」

参考文献
斎藤ニコ「顔が可愛ければ勝ちっ」
逢空万太「這いよれニャル子さん」