現在(2018年2月)私が主に使用しているデザインソフト・アプリやデバイスを紹介します。
作成の大まかな流れは
①ipadproでイラストデータを作成する。
②illustratorやPhotoshopといったadobi製品に移して画像加工をしたり最終調整を行っています。
画像の色調補正といった最終調整であったりillustratorのライブペイントツール・ベジエ曲線による工学的デザイン性の有能さであったりまだまだadobi製品は欠かせません。
また、ソフトの有用性を5段階評価していますので参考にしてください。
1Adobeソフト
メインで使用しているソフトは下記の4つになります。作品によってある程度使い分けています。
イラストレーターCC CS
有用性★★★★☆
メリット
・ライブペイントツールなどイラスト作成に欠かせない機能が充実している。ベジエ曲線のポテンシャルはベクターアプリが数多く現れた現在でも未だ圧倒的に高い。装飾デザインにも欠かせない工学的デザインを生み出したベジエ博士は天才だ。ベジエ曲線に触れるだけでもillustratorを触る価値があると言っても過言ではありません。
デメリット
・ビットマップ(ラスター)が扱えない。
・illustrator単体だと線画が描きにくい。良くも悪くもアナログ線画を取り込むか、illustratordrawも併用する必要がある。
iPadproのillustratordrawでペン入れをしてillustratorでライブペイントを使って色を塗った。
illustratorのベジエ曲線のみで描いた。
ベクターが取り扱えるのでロゴやアイコンや線画に向いている。
illustrator・illustratordraw・iPadproアプリconceptは「ベクター画像」が作成できるところが魅力です。
アンカーポイントと呼ばれる点をセグメントという線でつないで面を作成した数式化した画像なので拡大縮小をしても画像が劣化することがなく、常に滑らかな曲線を保つことができます。
図形を扱うのが得意なソフトなので印刷物やロゴやアイコンやフォントなどのデザイン作成に適しています。
拡大縮小を繰り返した後にラスター化しても線がつるんと滑らかだ。
3Dツールもついていて、ちょっとした立方体や瓶なら簡単に立体化してイラストにすることができます。これは初めて作ったものです。初心者でもこんなに簡単に瓶やコップを作ることができます。
こんなリアルなイチゴも簡単にできちゃいます。
ライブトレース・ライブペイント機能
とても便利なのが「ライブトレース機能」です。写真などのラスター画像をイラレに取り込んでベクター画像化することもできます。このときモノクロ、カラー、諧調の数などをさまざまに選ぶことができます。まさに驚きの「イラスト変換機能」なのです。
アナログの写真やイラストを取り込んでライブペイント機能を使ってデジタルのイラストに変換することができます。
illustratorはイラスト用と銘打ってるだけあってベクター系イラスト作成機能のレベルが高く手放せません。
イラストレーターはアドビシステムズから多数発売されていて現在最新のバージョンはCCです。
最新バージョンを月額制で使うCCは経済的で安心ですね。
photoshop
有用性★★★☆☆
メリット
・無料の画像編集アプリが出てきたといっても、レベル補正その他の高機能性は未だPhotoshopの独占領域であり画像編集には無くてはならない。
デメリット
・ベクターが取り扱えないのでillustratorとPhotoshopを行き来する必要がある。
イラレと違ってビットマップ型式です。
いわゆる今はかなり廃れてしまった「グラフィックデザイン」が得意な画像編集ソフトなので写真や画像の色調補正・ちょっとした3D・gif書き出しなどが得意です。
線画以外の画像加工に使いました。背景の木漏れ日や空などは写真を加工した上から描いてつくっています。
線画以外の画像加工に使いました。背景の惑星や星などはすべてフリー素材で簡単に仕上げています。
これは主にクリスタでペン入れし影指定まで終えた下書きに色を塗りました。
ビットマップ形式・ラスター形式なのでグラフィックデザイン・フォトリアル向け
ビットマップはピクセルという小さな四角形が集まってできています。このピクセルが多ければ多いほど滑らかで美しい画像を作成することができますが、拡大縮小を繰り返すとピクセルとピクセルが補間されてしまい、画像が劣化してしまいますので写真のような仕上がりを求めるペイント系の方にはうってつけですが図形を幾何学的にも有機的にも取り扱うデザインには向きません。
イラレで出来上がったデータをjpegなどに変換編集する時に使っています。写真の加工では不要なものを消したり空の色を変えたりさまざまな加工ができます。
クリスタと同じくビットマップですが、画像の編集や加工を得意とするソフトです。画像を切り取ったり、大きさを指定して画像形式に変換することができます。拡大縮小すると劣化が生じますがスマートオブジェクトに変換するとかなり劣化を防ぐことができます。
他にもさすがの機能が勢ぞろいしており、メカのメタリックな塗装の感じを出したいならエアスプレーや焼きこみを使ったり、花びらの柔らかな質感を出したいならぼかしやソフトライト使ったりと、さまざまな工夫をすればたいへん美しいCGを作成することが可能です。
※イラレだと同一レイヤーに「オブジェクト」を何個も重ねていきます。
線画に不向き
ただ、線画には不向きでフォトショで絵を描く場合基本的にパスツールで面を作って色を塗りその上に違う「レイヤー」を重ねていくという発想です。もちろん鉛筆で線画を起こすこともできますが、それならiPadproを使えばいいし、わざわざペン入れにPhotoshopは使わない人が増えています。
ちびうさでイラレと比較。上がベクター、下がビットマップです。
ビットマップ形式はペン入れの前段階の下書きに便利ですが、現在ではビットマップとベクターをどちらも取り扱えるconceptというアプリが出たので下書きをビットマップで、ペン入れをベクターでという使い方がベストだと思います。
最新バージョンはイラストレーターと同じく月額制です。
2クリスタ
有用性★★☆☆☆
メリット
・漫画作成に特化しているので漫画家さんには必需品。
・3D機能・素材など使える機能が幅広く備わっている。
デメリット
・スケッチ、下書き、色塗りを行う優秀なお絵かきアプリは他にたくさん登場している昨今ではクリスタの優位性は昔ほど高くはない。使い勝手もツールが多すぎて使いにくい面もあり器用貧乏さは否めない。
上の画像はハートとロゴはイラストレーター、最終の色調整はフォトショップですがそれ以外はすべてクリスタ(クリップスタジオ)で制作しました。
iPadpro版は高い
クリスタは現在iPadproのアプリにも登場しており月額980円です。正直高いと思います。
一昔前と違ってクリスタの描き味は特筆すべきものではなくなりました。
iPadproの無料アプリのPhotoshopsketchやillustratordrawはクリスタと同じくらい描きやすいし描き味も変わりません。少しお金を出せばconceptが非常に優れたデザイン性と描き味のアプリになっています。
漫画作成に特化した位置づけ
クリスタはどちらかというと「漫画作成に特化したソフト」という位置づけになっていると思います。
人体を3D上にくるくる動かして思いのままポーズをつけて描くことのできる3Dモデル機能や、スターやハート、花などのスタンプ機能、漫画制作用の背景(学校の線画などすぐ使えそうなものばかりです)トーンや集中線や吹き出しなどもついており漫画を作成するなら必須という立ち位置だと思います。
クリスタにも一応ベクター機能はありますが劣化するのでイラレとは別物と捉えたほうが良さそうです。
デスクトップ版のクリスタはわずか5000円程度で購入できるので早い段階で導入しました。
3iPadproのアプリ・concept
有用性★★★★★
メリット
・これ一つでビットマップもベクターも取り扱える他に類を見ない高機能性。
・CADもイラストもデザインも製図ももってこい。
デメリット
・iPadproのメモリに制限されるのでPCお絵かきアプリほどたくさんのモチーフを載せたり増やしたりはできない。
・できるのはイラスト作成段階で、Photoshopで行うような画像の最終調整まではできない。
私がイチオシのアプリがこのipadproだけで完結でも紹介させて頂いているconceptです。
このアプリは解像度非依存のハイブリッドベクター/ラスタFluidEngineによる制約のない表現が可能となっているためビットマップもベクターも扱えておまけに色まで塗れる優れものです。
背景のみPhotoshopで加工しましたが他はすべてconceptのみで作成しています。
御覧のとおりベクター線もビットマップも扱えるようになっています。すごいですね~!!
イラスト、cad、建築、プロダクトのスケッチからデザインやイラスト作成をする方にはうってつけのアプリです。
ただしバケツ塗りはできないしレイヤー結合もできません。いわゆるグラフィック的なペイント系の方には向きません。それでも有用性の高さは群を抜いていると思います。
値段も無料からpro用で980円で買い切りで大変お得です。
PC環境等
パソコンスペック
CPUはインテルのCorei3、メモリは16GBです。モニターはそこそこ良いやつで、大きさは24インチくらいかな。ディアルディスプレイにしています。
ペンタブ
iPadproを使っています。
PCで作業するときのもペンタブを使いますがマウスでもやってしまいます。
まとめ
イラレは主にアイコンやロゴなどを作成するときに扱います。
iPadpro一つあればいろいろなアプリが使えるのでスケッチ・イラストの下書きからペン入れから色まで幅広く対応して使っています。
クリスタは漫画作成時には必需品。
フォトショは最終的な加工や色を塗るときに使っています。
このブログですこしでもお役にたてれば幸いです。それではまた。